世情の景色が変わり、心象風景も変わります

旧世紀は1929年の大恐慌を挟んで、2度の世界大戦があり、朝鮮戦争、ベトナム戦争、東西の冷戦がありました。戦争進化の歴史だったことは、今になって振り返れば分かります。鉄道、車両、航空機、電気、電信電話、インターネット、火薬、原子力などの発達は全て兵器進化に繋がっていきました。
20世紀末に風景が変わります。ベルリンの壁崩壊を兆候として、平和と協調の21世紀になるだろうという期待が持たれていました。差別も区別もない新世紀への希望がありました。
2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が起きて、風景は一変します。世情は緊迫し、人々は心の余裕をなくしていきました。アメリカだけじゃなくて日本でも世界中でも協調と平和への憧憬が薄れてしまいました。
経済情勢では2008年のリーマンショックが世界恐慌を引き起こし、経済は悪化の極みとなりました。イギリスのEU離脱があり、アメリカと中国の対立、最近ではロシアのウクライナ侵攻があります。 地球の温暖化は世界レベルの課題になっています。
日本では2011年3月11日に東日本大震災が起こり、大津波による被災とともに福島原発メルトダウンによる被爆被害もあります。広島、長崎の原爆被爆、第五福竜丸のビキニ環礁での被爆に続き、日本の被爆は4度目なのです。
2020年からは新型コロナウイルス感染症の世界的大流行があり、人々の行動様式が変わりました。外出の自粛とテレワークの推奨で、お家時間の増加は生活全体の変化をもたらしたのです。アイスクリーム関係では、「お家(オウチ)アイス」の消費が増大して、家庭内で楽しむスタイルが定着しました。アウトドアからインドアへと消費形態の主体が変って行きました。
そして、2026年。戦後のアイスクリーム産業を支えてきた団塊世代は、全て後期高齢者となりました。団塊ジュニアも50歳を超えてきています。昭和22年~24年までに生まれた人々を団塊世代と称していますが、年間の出生数は約270万人で戦後のベビーブームです。4年間で1000万人以上となります。昨年2025年の出生数は約66万8千人です。団塊世代の時代に比べると4分の1以下の出生数なのです。少子高齢化は着実に進んでいます。
風景は昨日と今日は同じではありません。日々変化し、全ての人々、生きとし生きるものは齢を重ねていくのです。 今後の進展が期待される分野は、インターネットとスマートフォンです。
インターネットは20世紀末の電話回線接続からISDN、ADSL、光ファイバーへと進み、現在では高速化が実現しています。モバイルは携帯電話が21世紀初めまでは主流でしたが、2008年にiphoneの3G登場、2009年にandroidが普及して、2010年頃には携帯電話との比較で逆転したそうです。なお、日本でのスマホ登場は2004年頃のノキア製スマホがありました。iphoneの登場は2007年です。今では全ての年代の9割以上がスマホ利用となっています。
スマホでできることは、電話、メール、メッセージ(SMS、LINEなど)、インターネット検索、SNS、地図、カメラ、動画、音楽鑑賞、ゲーム、ニュース、買い物、キャッシュレス決済、ネットバンキング、学習、仕事など多岐にわたり、アプリを追加することで機能を無限に拡張でき、生活のあらゆる場面で役立つ万能デバイスです。パソコンとほぼ同等のことができる上、手軽に持ち運べるのが大きな特徴で、情報収集からエンタメ、生活サポートまで幅広く活用できます。
スマホに頼る生活の中で、スマホを失うと非常事態になります。勤務先、家族、友人知人への連絡手段がなくなり、情報収集の手立てを失います。スマホ決済に頼っていて現金を持ち歩かない人は、モノを買えなくなります。故障した場合でも同様ですし、ウエブに繋がらなくなった時も危機です。利便の裏側には危険も潜んでいることを認識しておくことは大切だと思います。
風景は変わります。
でも、自然によってあるいは時間経過によって風景は変わりますが、その底流には人為的な作用があることを忘れてはいけません。人々の動きによって人々の心の持ち方によって風景は変わるのです。
戦争進化の歴史だった20世紀から協調と平和の歴史になるはずだった21世紀も25年四半世紀過ぎました。テロが起こり、恐慌があり、地震津波メルトダウンがあり、感染症パンデミックが起こりました。その都度、風景は様変わりしましたし、人々の生活様式も変わりました。
その時々で好まれる風味、食感が変わり、味わい方も変わっていきます。アイスクリームはその風景変化と同時進行で進み、場合によっては変化変質を先取りしています。それが心象価値となって、心の豊かさを演出するのでしょう。
変わり続ける風景に合った意匠と衣装は必要ですけれど、内実のともなわないモノは一過性で通り過ぎていきます。どんな風景の時代になっても、こころから心に響くアイスクリームこそが求められるのです。
引き続き皆さまのご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

