SNSと温故知新

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 マリア・マルタ・アルゲリッチ(Maria Martha Argeric h)、女性、ピアニスト。1941年生まれ、アルゼンチンのブエノスアイレス出身。Argerichの読み方は、アルゼンチンの公用語がスペイン語なので、 アルヘリッチとも発音されるが、ご本人は「自分としては『アルゲリッチ』が 気に入っているので、これに決めている」らしい。
 「フリードリッヒ・グルダに習いたい」として、1955年にウイーン移住。 ピアノコンクール優勝後、1960年にはドイツグラモフォンからレコードデ ビュー。1965年にショパン国際コンクール優勝、1970年には初来日。 マルタ・アルゲリッチの音楽をLPで聴いたのは、1980年頃からなので、 こうした経緯は後で知ったことです。
 情熱的でエキセントリックな演奏が新鮮で、LPを数枚購入しました。デビ ューアルバムが、ショパン、ブラームス、プロコフィエフ、リストで、ショパ ンコンクール優勝と経歴のためか、彼女の演奏でモーツァルト、バッハは、L Pで出ていませんでした。何度も来日していますが、彼女の演奏会には行かな いまま時が過ぎています。
 2020年からコロナ禍のために在宅時間が多くなり、ユーチューブでモー ツアルトのオペラなどのCDになっていないライヴ演奏を視聴するようになり、 その他にも気の向くままにクラシック、ジャズ、フラメンコを見たり聴いたり しています。
 そんな時、若きマルタ・アルゲリッチのモーツァルトの演奏に出合いました。 DOREMIレーベルからCDで出ているマルタ・アルゲリッチのモーツァル トがアップされていたのです。 Martha Argerichの若き日のライヴがCDで出ていることを 最近まで知りませんでした。
 DOREMIレーベルから、「Live1」から「Live17」まで発売され ていて、Profilレーベルからは 4 枚組セットが出ています。 Vol.1を入手して、まさか、18 歳のアルへリッチが演奏するモーツァル トが聴けるとは思いませんでした。
 目に付いたものを次々に購入して、Vol.1、Vol.2、Vol.3、 Vol.4、Vol.5、Vol.8、Vol.11 と入手して、最近発売のV ol.17 も購入しました。
残りも注文して、数か月の入荷待ちで、年末に入手しました。
1~17 までと買ってしまいました。ついでに、1960年のレニングラード リサイタルも購入しました。大散財です。
 Vol.1はモーツァルトのピアノコンチェルト 21 番K467、ソナタK3 10、K333、K576が入っています。 アルゲリッチが 18 歳、19 歳の演奏です。 どれも素晴らしいですが、特にモーツァルトの最後のピアノソナタK576 の演奏が凄いです。
 1~5には1955年から1965年までの演奏が入っています。14 歳から 24 歳までですね。なお、1965年はアルゲリッチがショパンコンクールで優 勝した年でもありますね。
 17 には1973年、1978年、1980年、1982年の演奏なので、こ ちらは以前から知っているアルへリッチが聴こえてきます。 マルタ・アルへリッチをレコードで聴きはじめたのは1980年代前半だっ たと思います。
 彼女のモーツァルトを聴いたのはかなり後になってからの演奏で、18 歳、19 歳で「こんなモーツァルトの声が出せる演奏をしてたのかぁ!」と感嘆感動驚 嘆しています。バッハでも同様、ベートーヴェンもいいです。
 DOREMI発売のMartha Argerich LiveのCD、特に Vol.1から5までは聴いてみてください。
貴方の知らなかったマルタ・アルゲリッチの声が聴けると思います。 ここまでが温故知新のお話しです。
ユーチューブは、SNSの代表と見られていて、先日の選挙戦でも大きな話 題となりました。SNSとはソーシャルネットワーキングサービスの略で、イ ンターネット上で交流できる仕組みです。X(旧Twitter)、Insta gram、Facebook、line、YouTube、Tik Tokなど があります。
 日本での利用者数は民間調査機関によると、line9700万人位、Yo uTube7100万人位、X(旧Twitter)6700万人位、Ins tagram6600万人位、Tik Tok2700万人位、Faceboo k2600万人位と見られています。
 主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率については、総務省情 報通信政策研究所の「令和 5 年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関 する調査」報告があります。
 それによると、全年代では、「LINE」の利用率が 94・9%と全ての年代で も 90%を超過。特に 20 代が 99・5%と圧倒的な利用率です。 「Ⅹ(旧Twitter)」は全年代では 49・0% の利用率ですが、20 代で は 81.6%と高い利用率。
 「Facebook」の利用率は 30・7%でほぼ横ばい。 「Instagram」の利用率は 56・1%で、最近は増加しており、女性 の利用率が高くなっています。
 動画共有系では「YouTube」の利用率が高く、全年代では 87・8%。 10 代から 40 代で 90%を超えています。「TikTok」は前年代では 32・5% ですが、10 代で 70%となっています。日本発のニコニコ動画は 13・7%です。 利用機器では、全年代では、「スマートフォン」の利用率が 97.5%と高い水準 にあり、20 代、30 代ではほぼ 100%となっています。反対に「フィーチャーフォ ン」(ガラケー)利用がどんどんと減っています。10 年前の2014年調査では 「スマートフォン」62・3%、「フィーチャーフォン」(ガラケー)42・2%でし た。年を追うごとにどんどんと格差拡大です。そう言えば、私も2014年頃 はガラケーで、2017年になってやっとスマホに代えたのでした。
 目的別の利用メディアでは、「いち早く世の中のできごとや動きを知る」ため、 10 代から 50 代では「インターネット」、60 代では「テレビ」を最も利用。 「世の中のできごとや動きについて信頼できる情報を得る」ため、20 代では 「インターネット」を最も利用、30 代は「テレビ」と「イ ンターネット」が同 率、それ以外の各年代では「テレビ」を最も利用。「新聞」は 60 代では「インタ ーネット」を上回る水準で利用。
 「趣味・娯楽に関する情報を得る」ため、各年代で「インターネット」を最 も利用しており、10 代から 30 代で 90%前後となっています。
メディアの重要度・メディアの信頼度についての設問もあります。 「情報源としての重要度」は、テレビ 79・7%、新聞 44・3%、インターネ ット 81・%、雑誌 16・0%。全年代では「インターネット」が「テレビ」を上 回っています。年代別では、10 代から 40 代では「インター ネット」が最も高 く、50 代及び 60 代では「テレビ」が最も高いです。
 「娯楽としての重要度」は、テレビ 79・3%、新聞 24・9%、インターネッ ト 87・5%、雑誌 30・3%。10 代から 50 代では「インターネット」が最も高 く、60 代では「テレビ」が最も高いです。
 「メディアとしての信頼度」は、テレビ 60・7%、新聞 61・1%、インター ネット 28・9%、雑誌 18・3%。10 代から 30 代では「テレビ」が最も高く、 40 代から 60 代では「新聞」が最も高くなっています。新聞社としては、ほっと 一安心です。
 テレビ、新聞、雑誌、インターネットはそれぞれの特性に応じて利用されて いる様子、でも最近はインターネットの特にSNS利用が勢いを増しています。 前段に書きましたような新たな大発見もありますから、個人的にも重宝して いますが、影響度、波及効果が強すぎると被害が出る時もあるでしょう。
インターネットはワールドワイド、全世界発信になることを、うっかりとし ているケースもあるようです。なお、パソコンからのインターネット利用につ いては、別項目がありますので、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関 する調査は全体を見ていただくのがいいと思います。
アイスクリームの発信もテレビ、新聞、雑誌からインターネットに移ってい く場面が多くなっています。
 アイスクリーム流通新聞社では、新聞、雑誌は特徴を活かして、存在意義を 高めたいと思っています。SNSの新しさから出発して、新聞、雑誌への温故 知新も出来ると思います。若きマルタ・アルゲリッチを発見して、CDの大人 買いをしたようなケースがたびたび起きることを願っています。
  引き続き皆さまのご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社アイスクリーム流通新聞社
代表取締役社長 松本元治